冬の車中泊用のシュラフについて説明します。
冬にシュラフを選ぶ場合は保温力が唯一の基準と言っても過言では無いでしょう。
クルマは思っている以上に密閉性、保温性が無く、暖房を切った状態では外気温とほぼ等しい室温にまで下がります。風を遮れるので体感気温としては幾分寒くない程度であり、真冬の深夜から明け方の気温では低体温症となる可能性もあります。
また、積雪時にエンジンを掛けっぱなしにして寝ると、マフラーが塞がれ一酸化炭素中毒となる危険もあります。
保温力の高いシュラフを準備するとともに、毛布や予備の衣類の準備、事前の天候調査をして車中泊に臨みましょう。
シュラフの選択ポイント
保温力
寝袋を保温力で分類すると、使用時期によって大きく3種類に別れます。
2 3シーズン用(春夏秋用)
3 冬用
車中泊に出る機会が多いのは春と秋ではないでしょうか?
夏は暑いし虫も多いです。冬は十分な準備をしても寒いです。
春の新緑、秋の紅葉の時期に観光しながら快適な車中泊を楽しむのが理想ですよね。
ということで車中泊用に最初に購入するシェラフは3シーズン用がおすすめです。
車中泊に慣れてきて年間を通して車中泊するようになったら冬用を買い足しましょう。冬用のシュラフを買う際は、記載されている保温力を参考にして適切な対応温度のシュラフを購入しましょう。
夏用は3シーズン用をジッパーを開けて使うことで対応できるので買う必要性は低いです。
その他には、オールシーズンモデルを購入し、冬用の構成で使用するのも良いでしょう。
保温力のカタログスペック
シュラフには、保温力が表記されています。
「ヨーロピアン・ノーム(EN13537)」という評価指標を採用しているものと、独自の評価指標のものがあります。
ヨーロピアン・ノームとは、欧州標準化委員会が定めたシュラフの保温力の評価指標を標準化したものです。コンフォート(快適温度)・リミット(下限温度)・エクストリーム(極限温度)の3種類の温度で記載されています。
独自の指標のものは、適正温度や使用下限温度という表現がつかわれており、メーカーによりバラバラです。
検討する上では、最も高い温度(コンフォート、適正温度)を参考にするのが無難です。
コンフォート温度が -5℃以下は冬用です。
車中泊の際は、天気予報などで事前に必ず最低気温をチェックし、適切な対応温度のシュラフを持参して下さい!
形状
形状は封筒型とマミー型があります。
冬用の場合は残念ながら封筒型では保温力が不十分で、他に暖を取る手段が無い状況では、マミー型一択となります。
中綿
中綿はダウン、化学繊維があります。
ダウン
軽く、収納サイズが小さい
ふかふかで寝心地がよい
<デメリット>
水、湿気に弱い
専用洗剤で洗濯する必要がある
保管状態に気を遣わないとカビが発生する
高価
化学繊維
水、湿気に強い
通常の洗剤で洗濯可能
保管が楽
安価
<デメリット>
保温力が低い
重く、収納サイズが大きい
冬の車中泊は保温性の高いダウンをオススメします。
シュラフのおすすめ
冬用(マミー型、ダウン)
モンベル ダウンハガー800 #1
モンベル独自のスーパースパイラルストレッチ システムを採用した「伸びる寝袋」で、体の動きに追随し、快適な寝心地を実現しています。
リミット温度: -9度
ロゴス 丸洗いアリーバ・-15
発汗された水分をスムーズに外部へと排気するモイスチャーマネージメントを採用。表素材と肌面素材で使用している「モイスポリシリーズ」は、圧力加工により織物表面の隙間を潰すことで、寝袋全体の通気性をコントロール。
ナンガ オーロラライト 600DX
NANGA独自の防水透湿素材、AURORA-TEX LIGHT(オーロラテックスライト)は、雨や雪などの水は防ぐのに内側からの不快な湿気は逃がしてくれる超機能素材です。しかも、圧倒的な柔らかさと軽さ、極細のナイロン糸を使用したこの生地は、寝心地も超快適です。
使用可能限界温度: -11℃
ナンガ UDD バッグ 1000DX
厳冬期をから海外の高山登山まで可能な本格派モデル。DXの羽毛に超撥水加工を施した高品質で高機能ダウン(770FP)を採用し、最大の弱点・水濡れを克服。
使用可能限界温度: -16℃
イスカ エアプラス 630
ディーオーディー ギンノタラコ S1-666-BK
オートキャンプに特化したハイブリッド構造でコスパと暖かさを両立。サイズ調整機能、特大ドラフトチューブ、足元ダウン増量など寒さを軽減する工夫を盛り込みました。
最低使用温度: 下限使用温度-11℃
最低使用温度: 限界温度-30℃
スノーピーク BACOO 550 BDD-022
悪夢を食べるバクから名づけたハイテクシュラフ。防水透湿ハイブリッド素材が結露からダウンを守るから、シュラフカバーは不要です。
Hilander(ハイランダー) ダウンシュラフ 800
ナチュラムのプライベートブランド「Hilander(ハイランダー)」のダウンシュラフでコストパフォーマンスに優れたモデルです。
コールマン タスマンキャンピングマミー L-15
人の体型に合わせたマミー型でフード部分を閉めることで冷気の侵入を防ぎ、内部の温まった空気を保持しつつ寝返りがうてる可動性を両立した寝袋です。
DUNLOP ダウンシュラフ 650g
生地・ダウン・生産工場の条件が整ったときにしか生産できない、コストパフォーマンス重視の軽量コンパクトダウンシュラフです。
冬用(封筒型、ダウン)
スノーピーク グランドオフトン シングル1000
両サイドと下部には折り返しがあり、寝返りなどで隙間が生まれにくい構造になっています。頭の部分は季節や好みに合わせて上に折り返すことができます。気になる肩口からの冷気の侵入を防ぐダウンチューブを搭載。
ロゴス プレミアム ダウンコンフォート3セパレーター・-2
敷部は寝心地の良い弾力性のある特別な綿を採用。 掛布部はダウンをそしてやわらかフランネルで作ったブランケットを中に入れることで LOGOS最上級の寝心地を実現しました。やわらかインナーシュラフを取り外せば適正温度約0℃。 やわらかインナーシュラフのみなら約15℃を目安に使用できます。
オールシーズンモデル(冬用の構成)
コールマン マルチレイヤースリーピングバッグ
封筒型の寝袋で、アウトレイヤー・ミッドレイヤー・フリースの3層構造を採用することで、春夏秋冬の4シーズンに対応しています。
詳しくは以下の記事をご覧下さい。
⇒オールシーズン対応「コールマン マルチレイヤースリーピングバッグ」
シュラフのまとめ
真冬の深夜から明け方の気温では低体温症となる可能性もあります。
保温力の高いマミー型のダウンシュラフを準備するとともに、毛布や予備の衣類の準備、事前の天候調査をして車中泊に臨みましょう。
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