「茂美志や(もみじや)」は、長浜の郷土料理「のっぺいうどん」で有名な創業100年を超える老舗うどん屋さんです。
観光地である黒壁スクエアと同じ大手門通りに面していて、黒壁スクエアから東方向、海洋堂フィギュアミュージアムのある方に歩いていくと直ぐに見つけることができます。
「のっぺいうどん」は地元民でも冬場の寒い時期には外せない郷土料理で、大学の時は帰省すると良く親と食べていました。体の芯から温まります。
「茂美志や(もみじや)」の外観
城下町の面影が残る商店街にある、昭和の面影を感じさせるどこか懐かしい雰囲気の店構えです。店の間口は小さいのですが、奥へ奥へと続く“うなぎの寝床”と呼ばれる造りになっていて、更に2階もあるので意外とキャパがあります。
メニューは今風のポスター風のディスプレイです。レトロだけど新しくて小綺麗な印象を受けます。
「茂美志や(もみじや)」のお店の中
壁には有名人のサインがずらりと並んでいます。藍染めのはっぴは、2代目店主が実際に着ていたものだそうです。2代目の時は「紅葉屋」の屋号だったのでしょうかね。
レジです。昔ながらの説明書きとコロナ対応のビニールがミスマッチなのは致し方なしですね。
席はテーブル席や座敷など様々あるのですが、今回はレジに近い二人テーブル席に案内されました。
「茂美志や(もみじや)」おすすめの鉄板メニュー
のっぺいうどん
茂美志やに来たら何はなくとも名物「のっぺいうどん」を頼みましょう。
大きな丼に、木のふたが乗せられてサーブされます。冬場は特になんですが、ふたを取ると湯気がぶわっと立ち昇って、食欲をそそるんですよね。
うるめ、鰹など5種の「節」と、利尻昆布を合わせた出汁に、とろっとした餡が掛かっています。
そしてそして、手のひらサイズの椎茸がうどんの上に乗っていて見た目のインパクトも大きいのですが、この椎茸からじわっと染み出る味が、とろっとした餡や出汁と絶妙に絡み合って、より深いコクのある味になっています。(子供の頃初めて見た時は大きな丼の上を椎茸が全部覆い隠しているぐらいのイメージだったのですが、さすがにその大きさは無いか・・・)
あと生姜も程よくパンチがあって全体の味を更に挽きたててくれます。体が温まって食後もいつまでもホカホカしているのも冬場とくにいいですね。
もともと「のっぺいうどん」は江戸後期には京都や大阪で一般的なメニューとして存在していたそうです。こんなに美味しいのに現在では長浜以外ではあまり見かけない希少な料理となってしまいました。
「茂美志や(もみじや)」その他のメニュー
「お花きつねのっぺいうどん」
焦げめのついたお揚げがのったおうどんです。お揚げなのでいわゆるきつねうどんなのですが、長浜には大通寺に住む『お花きつね』の民話が伝わっていますので、そこから名前をとったんでしょう。椎茸が苦手な人にはこちらがオススメです。
「近江牛のっぺいうどん」
サシの入った近江牛のしゃぶしゃぶ肉が入ったうどんです。駅前商店街には毛利志満(もりしま)やせんなり亭がありますが、肉メインでなければ、茂美志やで頂くのもいいでしょう。
他にもビワマスや焼き鯖寿司、豆腐田楽付きのセットメニューもあります。どれもオススメですよ。
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